フィデリティ-フィデリティ・欧州株ファンド

 

 

フィデリティ-フィデリティ・欧州株ファンド(以下、フィデリティ・欧州株ファンド)は、フィデリティ投信株式会社(委託会社)のファミリーファンド方式のアクティブファンドです。

フィデリティ・欧州株ファンドは、欧州の株式に投資する投資信託で、ベンチマークにMSCI ヨーロッパ・インデックスを採用しています。つみたてNISAに対応している200以上商品の中で、欧州の株式だけを投資対象とした唯一のファンドです。

欧州の株式への投資は、1つのマザーファンド(フィデリティ・欧州株・マザーファンド)を通じて行います。フィデリティ・欧州株・マザーファンドはベンチマーク上回ることを目指したアクティブファンドであるため、フィデリティ・欧州株ファンドもアクティブ型の運用をしています。

 

フィデリティ・欧州株ファンドの交付目論見書(2023年2月25日)はこちら

フィデリティ・欧州株ファンドの交付運用報告書(第25期:2022年11月30日)はこちら

 


 

基本情報

単位型・追加型追加型
投資対象地域海外・欧州
投資対象資産株式
補足分類アクティブ型
投資形態ファミリーファンド
設定日1998年4月1日
決済日毎年11月30日(休業日の場合は翌営業日)
収益配分年1回
為替ヘッジなし
信託期間無制限
NISA一般・つみたて

 

手数料

購入時手数料購入申込受付日の基準価額に3.30%(税込:3.00%)以内をかけた額(上限)
信託財産留保額なし
運用管理費用(信託報酬)日々の純資産総額に年率1.6500%(税抜:年率1.5000%)以内をかけた額

 

ファンドの目的

信託財産の成長を図ることを目標に積極的な運用を行う。

 

特色①

英国および欧州大陸の取引所に上場されている株式を主要な投資対象とする。

 

特色②

個別企業分析により、優良企業を選定し、利益成長性などと比較して妥当と思われる株価水準で投資を行う。

上位組み入れ銘柄

 

特色③

個別企業分析にあたっては、欧州および世界の主要拠点のアナリストによる企業調査結果を活かし、現地のポートフォリオ・マネージャーによるボトム・アップ・アプローチを重視した運用を行う。

 

特色④

ポートフォリオ構築にあたっては、分散投資を基本とし、リスク分散を図る。

 

特色⑤

株式組み入れ率は、原則として、高位を維持する。

 

特色⑥

原則として、外貨建て資産の為替ヘッジは行わない。

 

特色⑦

ファミリーファンド方式による運用を行う。

 

特色⑧

欧州株式の代表的な株価指数であるMSCI ヨーロッパ・インデックス(税引き前配当金込み・円ベース)をベンチマークとし、長期的に当該インデックスを上回る運用成果をあげることを目標とする。

 

取り扱い証券会社

SBI証券取り扱い:〇
楽天証券取り扱い:〇
松井証券取り扱い:〇
SMBC日興証券取り扱い:〇
マネックス証券取り扱い:〇

 

運用実績(2022年12月31日時点)

設定からの期間25年(1998年4月1日~)
基準価額の増減10,000円⇒37,792円:27,792円
トータルリターン325.36%(2023年3月31日)
純資産総額272.0億円
分配金実績発生していない(累計0円)
騰落率(基準価額:ベンチマーク騰落率)2020年:8.6%・1.6%
2021年:17.4%・25.1%
2022年:(0.6%)・11.9%
収益率2018年:(12.7%)
2019年:40.3%
2020年:9.0%
2021年:18.0%
2022年:(8.7%)
フィデリティ・欧州株ファンド:交付目論見書より
フィデリティ・欧州株ファンド:交付目論見書より

 


 

当サイトの評価

項目数値評価
純資産総額272.0億円(2022.12.31)☆☆☆☆☆(Good)
資産の流入出2020年:3,191百万円
2021年:3,986百万円
2022年:396百万円
☆☆☆☆(Normal)
トータルリターン3年:17.31%
5年:11.62%
設定来:5.98%
☆☆☆☆☆(Good)
騰落率1年:(0.6%)
3年:25.4%
☆☆☆☆(Normal)
信託報酬1.6500%(税込)☆☆(Danger)
ベンチマークとの乖離マイナス4.4ポイント☆(Worst)
シャープレシオ3年:1.00
5年:0.69
設定来:0.38
☆☆☆☆☆☆(Very Good)
標準偏差3年:17.63
5年:18.62
設定来:20.95
☆☆☆(Slightly Large)

 

評価コメント

  • 基準価額:欧州の株式が下落したことなどがマイナスに寄与しました。結果、前期39,457円から当期39,204円(前年比-253円)に下落しました。
  • 純資産総額:300億円手前の巨大ファンドです。
  • 資産の流入出:3年連続で資産が流入しています。流入額はそこまで大きくありません。
  • トータルリターン:(直近3年間の)年率17.31%。大きなリターンが期待できます。
  • 信託報酬:税込み1.6500%。アクティブファンドの中でも重く感じる数字です。
  • ベンチマークとの乖離:ベンチマークであるMSCI ヨーロッパ・インデックスを大きく下回っています。
  • シャープレシオ:リスクに対するリターンは大きいです。
  • 標準偏差:基準価額のブレ幅はやや大きいです。

 

総評

フィデリティ-フィデリティ・欧州株ファンド(以下、フィデリティ・欧州株ファンド)は、欧州の株式に投資する投資信託で、ベンチマークにMSCI ヨーロッパ・インデックスを採用しています。つみたてNISAに対応している200以上商品の中で、欧州の株式だけを投資対象とした唯一のファンドです。

欧州の株式市場は、期初は堅調に推移しましたが、2022年2月に市場は急落しました。2022年4月から6月にかけては軟調な地合いが続きました。2022年7月から9月にかけては下落しましたが、10月に入ると上昇しました。期終盤の2022年11月は上昇基調となりました。

運用成績はおおむね良好です。純資産総額は申し分ない数字ですし、資産の流入状況も良好です。トータルリターンは平均年率が10%を超えており、安定的な収益が期待できます。アクティブファンドであるがゆえに運用経費がかかる傾向にあり、結果として信託報酬は1.6%を超えています。一方、当期の基準価額の騰落率は、ベンチマークであるMSCI ヨーロッパ・インデックスの騰落率を大きく上回っており、コストパフォーマンスという点では1.6%超の信託報酬も許容範囲と見ることができます。組み入れ銘柄の大部分が「先進国株式」と分類されますが、それでも潜在的なリスクを有する銘柄も含まれるため、シャープレシオは小さくなっています。

現在(2022年4月)、つみたてNISA対応の投資信託は200以上ありますが、当ファンドは欧州の株式だけに投資する唯一の商品となっています。また、フィデリティ-フィデリティ・米国優良株ファンド(以下、フィデリティ・米国優良株ファンド)と並び、つみたてNISA対応の投資信託の中で、設定日が最も古い(1998年設定・その他の商品は古くても2000年設定)商品でもあります。フィデリティ・欧州株ファンドもフィデリティ・米国優良株ファンドもつみたてNISA対応の「アクティブ型」に分類された商品の中では、安定性、収益性、アクティブファンドらしさが高いため、かなりおすすめできる商品となっています。

 

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