コモンズ-コモンズ30ファンド

 

 

コモンズ-コモンズ30ファンド(以下、コモンズ30ファンド)は、コモンズ投信株式会社(委託会社)のファミリーファンド方式のアクティブファンドです。

コモンズ30ファンドは、明確なベンチマークを設定せず、外部環境の変化に強い長期安定株としている30+αの銘柄に投資をする投資信託です。2021年7月時点の投資対象銘柄は、日揮HD、丸紅、三菱商事、コマツ、クボタ、リンナイ、ダイキン工業、マキタ、東レ、旭化成、信越化学工業、日東電工、デンソー、ホンダ、ディスコ、SMC、掘場製作所、東京エレクトロン、エムスリー、味の素、エーザイ、資生堂、シスメックス、カカクコム、セブン&アイHD、楽天、ヤマトHD、KADOKAWA、日立製作所、ユニ・チャーム、ベネッセHDの31社です。投資対象が30銘柄、30年先を見据えた長期投資という性質から、コモンズ30ファンドという名前が付けられています。

運用は、投資対象銘柄(企業)との建設的な「対話」によってなされます。対話は、イベント、セミナー、ワークショップなど様々なかたちで行われます。当ファンドの交付目論見書は、他のファンドにはない面白い仕様となっていますので、一読してみるといいと思います。

 

コモンズ30ファンドの交付目論見書(2022年10月18日)はこちら

コモンズ30ファンドの交付運用報告書(第13期:2022年1月18日)はこちら

 


 

基本情報

単位型・追加型追加型
投資対象地域内外・グローバル(日本を含む)
投資対象資産株式
補足分類アクティブ型
投資形態ファミリーファンド
設定日2009年1月9日
決済日毎年1月18日(休業日の場合は翌営業日)
収益配分年1回
為替ヘッジあり(適時)
信託期間無制限
NISA一般・つみたて

 

手数料

購入時手数料購入申込受付日の基準価額に3.30%(税込)以内をかけた額(上限)
信託財産留保額なし
運用管理費用(信託報酬)日々の純資産総額に年率1.0780%(税抜:年率0.9800%)以内をかけた額

 

ファンドの目的

受益者の長期的な資産形成に貢献するため、投資信託財産の長期的な成長を図ることを目的とする。

 

特色①

30年目線の長期投資——長期安定株主として企業に寄り添い、企業の長期的な価値創造に貢献する。投資家に対して、本格的な長期資産形成の手段を提供する。

 

特色②

30社への集中投資——非財務情報となる「見えない価値」の多面的な評価を通じて、世代を超えて「進化」し、企業価値創造を続けることができると判断した強い企業のみに投資する。

企業評価を行う5つの軸

コモンズ30ファンド:交付目論見書より

投資先企業一覧

 

特色③

対話による価値の共創——長期的な観点から、企業と積極的に対話を行う。投資家との対話で、投資の「見える化」を積極的に行う。さらに、投資家と投資先企業との直接対話の場で企業の価値創造に貢献する。

 

取り扱い証券会社

SBI証券取り扱い:〇
楽天証券取り扱い:〇
松井証券取り扱い:〇
SMBC日興証券取り扱い:〇
マネックス証券取り扱い:〇

コモンズ30ファンドは、【LINE証券】でも取り扱っています。
LINE証券は、数百円から投資ができるとても手軽な証券会社です。

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運用実績(2022年7月29時点)

設定からの期間13年半(2009年1月19日~)
基準価額の増減10,000円⇒37,082円:△27,082円
トータルリターン△299.41%(2022年10月31日)
純資産総額354.3億円
分配金実績2020年1月:250円
2021年1月:300円
2022年1月:0円
設定来累計:1,910円
騰落率(基準価額:ベンチマーク騰落率)2021年△16.6%・△8.4%
2022年△11.1%・△9.5%
2020年△15.7%・△14.8%
収益率2018年▲16.9%
2019年△19.7%
2020年△15.5%
2021年△17.6%
2022年▲6.2%
コモンズ30ファンド:交付目論見書より
コモンズ30ファンド:交付目論見書より

 


 

当サイトの評価

項目数値評価
純資産総額354.3億円(2022.7.29)☆☆☆☆☆☆(Great)
資産の流入出2021年:△5,414百万円
2020年:△1,917百万円
2019年:△2,202百万円
☆☆☆☆☆(Good)
トータルリターン直近3年:△8.65%
全期間:△299.41%
期間割:△21.78%
☆☆☆☆☆☆(Great)
騰落率直近3年:△31.66%
信託報酬1.0780%(税込)☆☆☆(Bad)
ベンチマークとの乖離2022年:プラス0.9ポイント☆☆☆☆(Normal)
シャープレシオ直近3年:0.55☆☆☆(Bad)
標準偏差直近3年:15.68☆☆☆(Slightly Large)

 

評価コメント

  • 基準価額:国内の株式市場が上昇したことなどがプラスに寄与しました。結果、前期34,579円から当期38,403円(前年比3,824円)に上昇しました。
  • 純資産総額:300億円超の巨大ファンドです。
  • 資産の流出入:3年連続で資産が流入しており、流入額大きいです。
  • トータルリターン:平均年率21.78%。国内の株式だけを投資対象とした投資信託名の中ではトップクラスの数字です。
  • 信託報酬:税込み1.0%以上。アクティブファンドの中でもやや重く感じます。
  • ベンチマークとの乖離:当期の基準価額の騰落率は、参考指数である東証株価指数(TOPIX)を0.9%上回りました。
  • シャープレシオ:リスクに対するリターンは平均的です
  • 標準偏差:ブレ幅は平均的です。

 

総評

コモンズ-コモンズ30ファンド(以下、コモンズ30ファンド)は、明確なベンチマークのないアクティブファンドの一種です。ただし、純粋なアクティブファンドという訳でもなく、独自の方針のもとに運用しています。

投資対象は外部環境の変化に強い30銘柄としていますが、状況に応じて2~3銘柄の増減があります。「外部環境の変化に強い」銘柄とは、見える価値として「収益力」があり、見えない価値として「競争力」、「経営力」、「対話力」、「企業文化」があるということのようです。また、投資対象となる銘柄の多くが、海外売上高比率が高い傾向にあります。環境や生活に根差した未来コンセプト型の企業であることも重要視しています。

運用は企業および投資家との対話を通じて、コモンズ投信株式会社の投資委員会によって基本方針が打ち出されます。投資委員会の顔触れは、交付目論見書にも記載されています。資産運用の「見える化」を地でいくような工夫です。顔が見えるだけでなく、投資委員会の内容も「見える化」されており、定期的な運用報告会などにより、企業および投資家に報告しています。

運用成績は総じて良好です。純資産総額も300億円の大台に乗っており、安定して資産も流入しています。設定から13年以上経過しているにもかかわらず、平均年率25%近くのリターンが発生していることから、今後もかなり安定したリターンが期待できます。信託報酬は1.0%を超えていますが、リターンと運用の「見える化」により、割高と感じたたり、不信感が生じたりすることも少なく、精神衛生的にも悪くありません。

ただし、分散投資という観点からみると、個人のポートフォリオ上の位置づけが難しいファンドでもあります。投資対象が日本の、しかもベンチマークを用いない30社程度に厳選投資しているため、当ファンドだけで分散投資しているとは到底言えません。当然、日本株をカバーしているとも言えません。そのため、個人のポートフォリオ上におけるコモンズ30ファンドは、独立した立ち位置で考えた方がいいかもしれません。

 

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