三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内債券インデックス

 

 

eMAXISシリーズは、三菱UFJ国際投信株式会社(委託会社)のノーロードのインデックスファンドのシリーズ商品です。

eMAXISシリーズには、スタンダードのeMAXISと、商品(コモディティ)に連動するeMAXIS+、eMAXIS Slimの3種類があります。eMAXIS Slimは、コストパフォーマンスにこだわった投資信託で、eMAXISやeMAXIS+に比べて信託報酬などが小さくなっています。

三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内債券インデックス(以下、eMAXIS Slim 国内債券インデックス)は、国内の債券に投資をする投資信託で、ベンチマークにNOMURA-BPI総合を採用しています。そのため、日本の国債を中心にポートフォリオを構築しています。

国内の債券への投資は、1つのマザーファンド(日本債券インデックス・マザーファンド)を通じて行います。日本債券インデックス・マザーファンドはインデックスファンドであるため、eMAXIS Slim 国内債券インデックスもインデックス型の運用になります。

 

eMAXIS Slim 国内債券インデックスの交付目論見書(2022年7月23日)はこちら

eMAXIS Slim 国内債券インデックスの交付運用報告書(第5期:2022年4月25日)はこちら

 


 

基本情報

単位型・追加型追加型
投資対象地域国内・日本
投資対象資産債券
補足分類インデックス型
投資形態ファミリーファンド
設定日2017年2月27日
決済日毎年4月25日(休業日の場合は翌営業日)
収益配分年1回
為替ヘッジ
信託期間無制限
NISA一般

 

手数料

購入時手数料なし(ノーロード)
信託財産留保額なし
運用管理費用(信託報酬)日々の純資産総額に年率0.1320%(税抜:年率0.1200%)以内をかけた額

 

ファンドの目的

わが国の債券市場の値動きに連動する投資成果を目指す。

 

特色①

NOMURA-BPI総合と連動する投資成果を目指して運用を行う。

NOMURA-BPI総合
野村証券が算出する日本の公社債の流通市場の動向を表す指数です。インカムゲインを考慮した時価総額加重平均で算出します。

資産構成割合

 

特色②

日本債券インデックス・マザーファンドを通じて、主として、わが国の公社債に投資を行う。

 

取り扱い証券会社

SBI証券取り扱い:〇
楽天証券取り扱い:〇
松井証券取り扱い:〇
SMBC日興証券取り扱い:〇
マネックス証券取り扱い:〇

 

運用実績(2022年4月28日時点)

設定からの期間5年半(2017年2月27日~)
基準価額の増減10,000円⇒9,979円:▲21円
トータルリターン▲1.96%(2022年9月30日)
純資産総額164.1億円
分配金実績発生していない(累計0円)
騰落率(基準価額:ベンチマーク騰落率)2020年△0.4%・△0.6%
2021年▲0.8%・▲0.7%
2022年▲2.1%・▲2.0%
収益率2017年△0.5%
2018年△0.8%
2019年△1.4%
2020年▲0.9%
2021年▲0.2%
2022年▲1.8%
eMAXIS Slim 国内債券インデックス:交付目論見書より
eMAXIS Slim 国内債券インデックス:交付目論見書より

 


 

当サイトの評価

項目数値評価
純資産総額164.1億円(2022.4.28)☆☆☆☆☆(Good)
資産の流入出2021年:△3,268百万円
2020年:△4,781百万円
2019年:△5,642百万円
☆☆☆☆☆(Good)
トータルリターン直近3年:▲1.90%
全期間:▲1.96%
期間割:▲0.35%
☆(Worst)
騰落率直近3年:▲5.52%
信託報酬0.1320%(税込)☆☆☆☆☆☆(Great)
ベンチマークとの乖離2022年:マイナス0.1ポイント☆☆☆☆(Normal)
シャープレシオ直近3年:▲1.08☆(Worst)
標準偏差直近3年:1.76☆☆☆☆☆☆☆(Minimum)

 

評価コメント

  • 基準価額:国内の債券市場が下落したことがマイナスに寄与しました。結果、前期10,173円から当期9,956円(前年比-217円)に下落しました。
  • 純資産総額:150億円超の安定した規模のファンドです。
  • 資産の流入出:3年連続で資産が流入しており、流入額は3年間で100億円を超えています。
  • トータルリターン:リターンはほとんどありません。むしろマイナスになっています。
  • 信託報酬:税込み0.1320%。インデックスファンドの中でもトップクラスの低コストです。
  • ベンチマークとの乖離:当期の基準価額の騰落率は、ベンチマークであるNOMURA-BPI総合を0.1%下回りました。
  • シャープレシオ:リスクに対するリターンはかなり小さいです。
  • 標準偏差:国債を投資対象にしているという性質上、ブレは非常に小さい傾向にあります。

 

総評

三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内債券インデックス(以下、eMAXIS Slim 国内債券インデックス)は、国内の債券に投資をする投資信託で、ベンチマークにNOMURA-BPI総合を採用しています。そのため、日本の国債を中心にポートフォリオを構築しています。

ローリスク・ローリターンの債券投資ですが、一般的に日本の債券よりも外国な債権の方が、リスクもリターンも高くなります。日本の債券は超低金利の影響により利率が低い一方で、世界最大級の債権国ということもあり、安全性は高いとも言えます。ただし、最近のソブリン格付けでは、日本の債券はA+の24位まで下がっており、新興国位置付けにある韓国や中国よりも劣っています(利率の低さが影響しているのでしょうが)。また、外国の債券では、先進国の債権よりも新興国の債券の方がハイリスクハイリターンの傾向にあります。

先進国(日本も先進国の位置づけであるため)の債券に投資をするeMAXIS Slim 国内債券インデックスと、三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国債券インデックス(以下、eMAXIS Slim 先進国債券インデックス)を比較すると、リスクに関しては同じくらい(ソブリン格付けの順位を見れば、eMAXIS Slim 先進国債券インデックスの方がリスクは低いかもしれない)で、リターンはeMAXIS Slim 先進国債券インデックスの方が上です。eMAXIS Slim 国内債券インデックス自体の評価も、純資産総額、資産の流入額、トータルリターンのいずれをとっても、eMAXIS Slim 先進国債券インデックスに及びません。

eMAXIS Slim 国内債券インデックスに1つ分があるとすれば、eMAXIS Slim 国内債券インデックスは日本の債券のみに着目していればいいですが、eMAXIS Slim 先進国債券インデックスでは20か国以上の債券の動向を気にしておかなければならないというところにあります。ただし、eMAXIS Slim 先進国債券インデックスでは、たとえ1か国がデフォルトに陥ったからといってすぐにファンドの価値が下がるわけではありません。一方、eMAXIS Slim 国内債券インデックスは投資対象が1か国だけであるため、最悪の事態も想定しておかなければなりません。

では、最悪の事態(デフォルト)は起こり得るのか。2021年4月時点で、赤字国債は1,200兆円を超えています。政府は返済可能か数字だと言っていますが、これからどうなっていくのかいささか不安ではあります。

 

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