出向12日目:団体対応1
〇省は非常に多くの団体と関わりを持っています。
国の中枢機関であるがゆえに、本府省が何かを決めた場合、少なからずそれらの団体に影響が出ます。
そのため、事前のみならず、事後の説明やフォローが必要になります。
未来を見据えた一の改革を行うことで、多くの関係団体に決して小さくないダメージを与えることもあります。
そういった場合、関係団体の代表が本府省から説明を受けようとしたり、要望を聞いてもらおうとしたり、抗議をしたりしてきます。
〇省と関わりのある名だたる団体の代表ですから、来省するのは錚々たる面々です。
テレビやインターネットで見た顔の人もいます。
そのため、団体対応は非常に緊張します。
単に〇省に説明を求めてくるだけであれば、和やかに会が終了します。
一方、要望や抗議を通そうとしてくる場合は荒れます。
法律や省令は、基本的に政治家主導で決まります。本府相はそれらの法律や省令を運用する際に生じる大小の問題の折衷案を模索するのです。
いくら訴えられても、団体対応の中で方針が変わることはありません。
当然、団体の代表の方々は、聡明な方が多いため、そのあたりの事情も十二分に理解してくれていますが、お互いに言わなきゃいけない筋があるので、空中分解的に会が終了することもあります。