フィデリティ-フィデリティ・日本成長株ファンド

 

 

フィデリティ-フィデリティ・日本成長株ファンド(以下、フィデリティ・日本成長株ファンド)は、フィデリティ投信株式会社(委託会社)のファミリーファンド方式のアクティブファンドです。

フィデリティ・日本成長株ファンドは、国内の株式に投資する投資信託で、ベンチマークに東証株価指数(TOPIX)を採用しています。企業価値の成長性をボトムアップ・アプローチにより選別した銘柄でポートフォリオを構築しています。

国内の株式への投資は、1つのマザーファンド(フィデリティ・日本成長株・マザーファンド)を通じて行います。フィデリティ・日本成長株・マザーファンドはアクティブファンドであるため、フィデリティ・日本成長株ファンドもアクティブ型の運用になります。

 

フィデリティ・日本成長株ファンドの交付目論見書(2022年8月30日)はこちら

フィデリティ・日本成長株ファンドの交付運用報告書(第24期:2021年11月30日)はこちら

 


 

基本情報

単位型・追加型追加型
投資対象地域国内・日本
投資対象資産株式
補足分類アクティブ型
投資形態ファミリーファンド
設定日1998年4月1日
決済日毎年11月30日(休業日の場合は翌営業日)
収益配分年1回
為替ヘッジなし
信託期間無制限
NISA

 

手数料

購入時手数料購入申込受付日の基準価額に3.30%(税抜:3.00%)をかけた額(上限)
信託財産留保額なし
運用管理費用(信託報酬)日々の純資産総額に年率1.6830%(税抜:年率1.5300%)以内をかけた額

 

ファンドの目的

信託財産の成長を図ることを目的に積極的な運用を行う。

 

特色①

わが国の取引所に上場されている株式を主要な投資対象とする。

上位組み入れ銘柄

 

特色②

個別企業分析により、成長企業(市場平均などに比較して成長力があり、その持続が長期的に可能と判断される企業)を選定し、利益成長などと比較して妥当と思われる株価水準で投資を行う。

 

特色③

個別企業分析にあたっては、日本および世界の主要拠点のアナリストによる企業調査結果を活かし、ポートフォリオ・マネージャーによるボトムアップ・アプローチを重視した運用を行う。

 

特色④

ポートフォリオ構築にあたっては、分散投資を基本としてリスク分散を図る。

 

特色⑤

株式への投資は、原則として、高位を維持し、信託財産の総額の65%超を基本とする。

 

特色⑥

ファミリーファンド方式により運用を行う。

 

特色⑦

日本の株式の代表的な株価指数である東証株価指数(TOPIX)(配当込み)をベンチマークとし、長期的にベンチマークを上回る運用成果をあげることを目標とする。

 

取り扱い証券会社

SBI証券取り扱い:○
楽天証券取り扱い:○
松井証券取り扱い:○
SMBC日興証券取り扱い:○
マネックス証券取り扱い:○

 

運用実績(2022年6月30日時点)

設定からの期間24年半(1998年4月1日~)
基準価額の増減10,000円⇒28,062円:△18,062円
トータルリターン△199.49%(2022年10月31日)
純資産総額4,333.7億円
分配金実績発生していない(累計0円)
騰落率(基準価額:ベンチマーク騰落率)2019年△11.7%・△5.5%
2020年△18.7%・△4.9%
2021年△12.8%・△12.2%
収益率2018年▲24.1%
2019年△28.8%
2020年△20.3%
2021年△11.9%
2022年▲16.0%
フィデリティ・日本成長株ファンド:交付目論見書より
フィデリティ・日本成長株ファンド:交付目論見書より

 


 

当サイトの評価

項目数値評価
純資産総額4,333.7億円(2022.6.30)☆☆☆☆☆☆☆(Excellent)
資産の流入出2021年:△319百万円
2020年:▲25,648百万円
2019年:▲16,0490百万円
☆(Worst)
トータルリターン直近3年:△8.31%
全期間:△199.49%
期間割:△8.14%
☆☆☆(Bad)
騰落率直近3年:△27.92%
信託報酬1.6830%(税込)☆☆(Danger)
ベンチマークとの乖離2022年:プラス0.6ポイント☆☆☆☆(Normal)
シャープレシオ直近3年:0.49☆☆(Danger)
標準偏差直近3年:17.06☆☆☆(Slightly Large)

 

評価コメント

  • 基準価額:国内の株式市場が上昇したことなどがプラスに寄与しました。結果、前期29,165円から当期32,903円(前年比3,738円)に上昇しました。
  • 純資産総額:4,000億円超の超巨大ファンドです。
  • 資産の流入出:資産が大きく流出しています。2020年は250億円以上流出しました。
  • トータルリターン:平均年率8.14%。堅実なリターンが期待できます。
  • 信託報酬:税込み1.6830%。アクティブファンドとしてもコストが重く感じます。
  • ベンチマークとの乖離:当期の基準価額の騰落率は、ベンチマークである東証株価指数(TOPIX)を0.6%上回りました。
  • シャープレシオ:リスクに対するリターンは小さいです。
  • 標準偏差:ブレ幅はやや大きいです。

 

総評

フィデリティ-フィデリティ・日本成長株ファンド(以下、フィデリティ・日本成長株ファンド)は、国内の株式に投資する投資信託で、ベンチマークに東証株価指数(TOPIX)を採用しています。企業価値の成長性をボトムアップ・アプローチにより選別した銘柄でポートフォリオを構築しています。

当ファンドの投資対象である国内の株式は、米長期金利の上昇に対する警戒感などから2021年3月かけて調整した後、米国で追加経済対策法案が成立したことを好感して株価はすぐに値を戻しましたが、その後は日米の金融政策が軌道修正されたこと、国内での新型コロナウイルス感染の再拡大、米国のインフレーションの懸念が強まったことなどを背景に、株価は軟調な展開となりました。2021年10月中旬以降、米国政府の債務上限問題に対する警戒感が和らいだことや、衆議院選挙で自民党が勝利し政治不安が後退したことなどから堅調に推移したものの、期末近くは新型コロナウイルスの新たな変異株が警戒されて再び急落しました。

運用成績は、一長一短です。純資産総額は他の追随を許さないほど大きく、ファンドの安定性は申し分ありません。一方、資産は流出傾向にあり、2020年は単年で250億円以上の資産が流出しました。2021年はなんとかプラスに転じていますが、月ごとにプラスとマイナスを繰り返しています。トータルリターンは平均年率8.0%程度と、国内の株式を投資対象としているファンドとしては平凡な数字です。しかし、アクティブファンドゆえにインデックスファンドよりもコストがかかっていることを勘案すると、まずまずで終わらせることはできません。結果的にシャープレシオは小さくなっています。

設定からの期間が長いこと、世界的にも権威のある委託会社であること、非常に大きな純資産総額と、ファンドとしての安定性・基盤はこれ以上ないほど強いです。一方、アクティブファンドとしての旨味は十分に得られているとは言い難いです。成績全体もそこまで悪くはありませんが、投資家が望んでいる部分の数字がぱっとしません。ただし、楽天証券のiDeCoをしている中で、国内の株式を投資対象としたアクティブファンドが気になっている人にとっては、それほど悪い商品ではないでしょう。

 

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