【徹底解剖】つみたてNISA対象商品における7~8指数のベンチマーク
7~8指数をベンチマークとするつみたてNISA対応の投資信託の概要
7~8指数をベンチマークとするつみたてNISA対応の投資信託は、2022年4月現在、37商品(インデックス運用に限る)あります。内訳は、7指数7本、8指数30本となっています。
7指数をベンチマークとするつみたてNISA対応の投資信託の対象資産は、次のような組み合わせになっています。
以下、特に断りがない限り、「先進国」と表記された場合は、「日本を除く先進国」を意味することとします。
- 国内・国外複合型(日本の株式+先進国の株式+新興国の株式+日本の不動産投資信託証券(J-REIT)+先進国の不動産投資信託証券(G-REIT)+日本の債券+先進国の債券):1本
- 国内・国外複合型(日本の株式+先進国の株式+日本の不動産投資信託証券(J-REIT)+先進国の不動産投資信託証券(G-REIT)+日本の債券+先進国の債券+新興国の債券):1本
- 国内・国外複合型(日本の株式+米国の株式+欧州の株式+新興国の株式+日本の不動産投資信託証券(J-REIT)+米国の不動産投資信託証券(US-REIT)+世界の債券):5本
8指数をベンチマークとするつみたてNISA対応の投資信託の対象資産は、次のような組み合わせになっています。
- 国内・国外複合型(日本の株式+日本の債券+先進国の株式+先進国の債券+新興国の株式+新興国の債券+日本の不動産投資信託証券(J-REIT)+先進国の不動産投資信託証券(G-REIT)):30本
7指数をベンチマークとする投資信託においては、資産の組み合わせに多少のバリエーションがあり、7ファンド中2ファンドは債券に投資していません。一方、8指数をベンチマークとする投資信託においては、資産の組み合わせほとんどバリエーションがありません。基本8資産といったら、国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内不動産投資信託証券(J-REIT)、外国不動産投資信託証券(G-REIT)のことですから、当然と言えば当然の結果です。
7~8指数をベンチマークとするつみたてNISA対応の投資信託の紹介
7指数
商品名 | 信託報酬 | トータルリターン(平均年率) |
ニッセイ・インデックス・パッケージ(内外・株式/REIT/債券)(愛称:ファンドパック7) | 0.3564% | 5.63% |
野村・インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型(愛称:Funds-i 内外7資産バランス・為替ヘッジ型) | 0.5500% | 6.93% |
楽天・資産づくりファンド(がっちりコース) | 0.4015% | -4.86% |
楽天・資産づくりファンド(しっかりコース) | 0.4015% | -1.88% |
楽天・資産づくりファンド(じっくりコース) | 0.4015% | 1.09% |
楽天・資産づくりファンド(なかなかコース) | 0.4015% | 4.24% |
楽天・資産づくりファンド(のんびりコース) | 0.4015% | 6.83% |
8指数
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資産配分の比較:7指数
7指数をベンチマークとするつみたてNISA対応の投資信託は、以下の7本でした。
- ニッセイ・インデックス・パッケージ(内外・株式/REIT/債券)(愛称:ファンドパック7) 以下、ファンドパック7
- 野村・インデックスファンド・内外7資産バランス・為替ヘッジ型(愛称:Funds-i 内外7資産バランス・為替ヘッジ型) 以下、Funds-i 内外7資産バランス・為替ヘッジ型
- 楽天・資産づくりファンド(がっちりコース)
- 楽天・資産づくりファンド(しっかりコース)
- 楽天・資産づくりファンド(じっくりコース)
- 楽天・資産づくりファンド(なかなかコース)
- 楽天・資産づくりファンド(のんびりコース)
ファンドパック7は、日本の株式、先進国の株式、新興国の株式、日本の不動産投資信託証券(J-REIT)、先進国の不動産投資信託証券(G-REIT)の投資比率が均等(10分の1ずつ)で、日本の債券と先進の債券が4分の1ずつの搭載比率となっています。
Funds-i 内外7資産バランス・為替ヘッジ型は、株式、債券、不動産投資信託証券(REIT)の投資比率が均等(3分の1ずつ)です。それぞれの資産における地域の比率も均等です。
楽天・資産づくりファンドシリーズは、米国の株式と世界の債券の投資比率に違いにより、5つのバリエーションがある商品です。米国の株式の投資比率が低い順にのんびりコース(約20%)、じっくりコース(約30%)、なかなかコース(約40%)、しっかりコース(約50%)、がっちりコース(約60%)となっており、一方で世界の債券の投資比率は、約70%→約55%→約40%→約30%→20%と下がっていきます。
資産配分の比較:8指数
8指数をベンチマークとするつみたてNISA対応の投資信託は、以下の30本でした。
- たわらノーロード・最適化バランス(安定型)
- たわらノーロード・最適化バランス(安定成長型)
- たわらノーロード・最適化バランス(成長型)
- たわらノーロード・最適化バランス(積極型)
- たわらノーロード・最適化バランス(保守型)
- たわらノーロード・バランス(8資産均等型)
- たわらノーロード・バランス(堅実型)
- たわらノーロード・バランス(積極型)
- たわらノーロード・バランス(標準型)
- iFree 8資産バランス
- 野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2030(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2030)
- 野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2040(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2040)
- 野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2050(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2050)
- 野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2060(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2060)
- 三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンド
- SMT・8資産インデックス・バランス・オープン
- eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
- eMAXIS 最適化バランス(マイストライカー)
- eMAXIS 最適化バランス(マイディフェンダー)
- eMAXIS 最適化バランス(マイフォワード)
- eMAXIS 最適化バランス(マイミッドフィルダー)
- eMAXIS バランス(8資産均等型)
- eMAXIS マイマネージャー1970s
- eMAXIS マイマネージャー1980s
- eMAXIS マイマネージャー1990s
- つみたて8資産均等バランス
- Smart-i 8資産バランス(安定型)
- Smart-i 8資産バランス(安定成長型)
- Smart-i 8資産バランス(成長型)
- つみたてバランスファンド
投資対象は微妙に異なりますが、実質的に30ファンドすべてが8つの資産(日本の株式、先進国の株式、新興国の株式、日本の債券、先進国の株式、新興国の債券、日本の不動産投資信託証券(J-REIT)、外国の不動産投資信託証券(G-REIT))に投資しています。ファンドごとの特色は8つの資産の投資比率にあります。
たわらノーロード・最適化バランスシリーズは、保守型、安定型、安定成長型、成長型、積極型の順で目標リスク水準が大きくなります。債券の投資比率でみると、保守型が約90%、安定型が約70%、安定成長型が約約55%、成長型が約40%、積極型が約22%となっています。全体的に安定型の運用になります。
たわらノーロード・バランスシリーズは、8つの資産に均等に投資している8資産均等型を基本に、堅実型、標準型、積極型がバリエーションを出しています。標準型は8資産均等型をリバランスした商品で、堅実型は債券優位の運用に、積極型は株式優位の運用に調整した商品です。
iFree 8資産バランスは、8つの資産の投資比率が均等です。
野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)シリーズは、ターゲット・イヤー(2030年、2040年、2050年、2060年)に近づくにつれて債券の投資比率が高まり、ターゲット・イヤー後は債券優位の安定運用になる商品です。野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2030(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2030)は、債券の投資比率がおおよそ50%になっており、それ以外の3ファンドは株式優位の運用となっています。
三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンドは、8つの資産の投資比率が明確に決められていませんが、現在までの運用状況を見ると、どちらかと言えば株式優位の運用となっています。
SMT・8資産インデックス・バランス・オープンは、8つの資産の投資比率が均等です。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)、eMAXIS バランス(8資産均等型)、つみたて8資産均等バランスは、いずれも8つの資産の投資比率が均等です。
eMAXIS 最適化バランスは、マイディフェンダー、マイミッドフィルダー、マイフォワード、マイストライカーの順に最適化バランス指数が大きくなります。債券の投資比率でみると、マイディフェンダーが約75%、マイミッドフィルダーが約40%、マイフォワード約20%、マイストライカー約5%となっています。全体的に積極型の運用になります。
eMAXIS マイマネージャーシリーズは、20代~40代をターゲットにした商品で、1990、1980、1970は生まれた年代を表しています。20代は株式優位の積極型の運用、40代は50%以上を債券とする安定型の運用を提案しています。
Smart-iシリーズは、安定成長型を中心に、安定運用の安定型、積極運用の成長型のバリエーションを出しています。債券の投資比率でみると、安定型が約70%、安定成長型が約40%、成長型が約20%となっています。
つみたてバランスファンドは、株式優位の運用をする投資信託で、Smart-iシリーズの安定成長型と成長型の中間に位置するような商品です。