野村-野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2050(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2050) / 野村-野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2060(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2060)

 

 

野村-野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2050(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2050)(以下、未来時計DC・つみたてNISA2050)および野村-野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2060(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2060)(以下、未来時計DC・つみたてNISA2060)は、野村アセットマネジメント株式会社(委託会社)のファミリーファンド方式のインデックスファンドです。

未来時計DC・つみたてNISA2050および未来時計DC・つみたてNISA2060は、8つの資産(国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内REIT、外国REIT)に投資する投資信託で、ベンチマークに8つの資産を代表する指数を合わせた(8指数)合成ベンチマークを採用しています。8つの資産の投資比率は経過とともに変化し、設定時は安定型資産(債券)への投資比率が50%以下となっていますが、ターゲット・イヤー(2050年または2060年)に近付くにつれて安定型資産(債券)への投資比率が高まり、ターゲット・イヤー後は純資産総額に対して約70%が債券で運用されます(国内債券60%、先進国および新興国債券10%)。つまり、ターゲット・イヤーまでの期間が長ければ長いほど、積極運用の期間が長くなり、ターゲット・イヤー後は安定運用が継続されます。

8つの資産への投資は、8つのマザーファンド(国内株式・マザーファンド、外国株式・MSCI コクサイ・マザーファンド、新興国株式・マザーファンド、国内債券・NOMURA-BPI総合・マザーファンド、外国債券・マザーファンド、新興国債券・マザーファンド、J-REITインデックス・マザーファンド、海外REITインデックス・マザーファンド)を通じて行います。8つのマザーファンドはすべてインデックスファンドであるため、未来時計DC・つみたてNISA2030および未来時計DC・つみたてNISA2040もインデックス型の運用になります。

 

野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2050(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2050)の交付目論見書(2022年9月21日)はこちら

野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2050(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2050)の交付運用報告書(第5期: 2021年6月22日)はこちら

野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2040(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2040)の交付目論見書(2022年9月21日)はこちら

野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2040(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2040)の交付運用報告書(第3期: 2022年6月22日)はこちら

 


 

基本情報

未来時計DC・つみたてNISA20502060
単位型・追加型追加型追加型
投資対象地域内外・グローバル(日本を含む)内外・グローバル(日本を含む)
投資対象資産資産複合資産複合
補足分類インデックス型インデックス型
投資形態ファミリーファンドファミリーファンド
設定日2017年8月31日2019年9月30日
決済日毎年6月22日(休業日の場合は翌営業日)毎年6月22日(休業日の場合は翌営業日)
収益配分年1回年1回
為替ヘッジなしなし
信託期間2075年6月22日まで2085年6月22日まで
NISA一般・つみたて一般・つみたて

 

手数料

未来時計DC・つみたてNISA20502060
購入時手数料なし(ノーロード)なし(ノーロード)
信託財産留保額なしなし
運用管理費用(信託報酬)日々の純資産総額に年率0.4620%(税抜:年率0.4200%)以内をかけた額(ターゲット・イヤー後に変更)日々の純資産総額に年率0.4620%(税抜:年率0.4200%)以内をかけた額(ターゲット・イヤー後に変更)

 

ファンドの目的

信託財産の長期的な成長を目標に運用を行うことを基本とする。

 

特色①

国内および外国(新興国を含む)の各債券、国内および外国(新興国を含む)の各株式、国内および外国の各不動産投資信託証券(REIT)を投資対象とする別に定める親投資信託(マザーファンド)を主要投資対象とする。

NOMURA-BPI総合
野村証券が算出する日本の公社債の流通市場の動向を表す指数です。インカムゲインを考慮した時価総額加重平均で算出します。
FTSE 世界国債インデックス
City Group Index社が算出する先進国の国債の流通市場の動向を表す指数です。もともとはCity 世界国債インデックスと呼ばれていました。
JPモルガン・ガバメント・ポンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ダイバーシファイド(JPモルガン・GBI-EMGD)
JPモルガンが算出する新興国債券の市場動向を表す指標です。新興国の現地通貨建てで発行されている債権の時価総額を加重平均して指数化しています。
東証株価指数(TOPIX)
東京証券取引所市場第一部に上場しているすべての日本企業(国内の普通株式の全銘柄)を対象とした株式指数です。昭和43年(1968年)1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化したものです。
MSCI コクサイ・インデックス
Morgan Stanley Capital International(MSCI)社が算出する外国株式の株価指数です。日本を除く先進国22か国の大型株と中型株で構成されています。浮動株(市場で流通・売買されている動きのある株式)ベースの時価総額加重平均で算出しています。
MSCI エマージング・マーケット・インデックス
米国の調査会社Morgan Stanley Capital International(MSCI)社が算出する新興国株式の株価指数です。新興国の大型株と中型株で構成され、時価総額加重平均で算出しています。
東証REIT指数
東京証券取引所が算出する東京証券取引所に上場している不動産投資信託(REIT)の全銘柄を対象にした指数です。時価総額に応じた組み入れ比率になるように算出しています。
S&P 先進国REITインデックス
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出する先進国の不動産投資信託(REIT)の動向を表す指数です。REIT市場がある先進国のうち、時価総額や流動性などの基準を満たす銘柄を基準とした時価総額加重平均で算出しています。

 

特色②

2050年または2060年の6月の決算日の翌日(第34計算期間開始日または第42計算期間開始日)をターゲット・イヤー(安定運用開始時期)とし、ターゲット・イヤーに近づくにしたがって、リスクを徐々に減らすことを基本とする。

 

特色③

投資を行うマザーファンドは、原則として、金融指標の動きに連動する投資成果を目指すものとする。

 

特色④

投資対象とする各マザーファンドが連動を目指す対象指数の月次リターンに、各マザーファンドへの基本投資割合を掛け合わせた合成指数をベンチマークとする。

 

特色⑤

当初設定以降、定期的にマザーファンドへの基本投資割合を変更し、安定運用開始時期に近づくにしたがって、株式への実質投資割合を徐々に減らし、債券への実質投資割合を徐々に増やすことで、リスクを徐々に減らすことを基本とする。

野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2050(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2050)および野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2060(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2060):交付目論見書より
野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2050(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2050)および野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2060(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2060):交付目論見書より

 

特色⑥

安定運用開始時期以降は、各月末時点において、基準価額が委託会社の定める下値基準値を下回る場合、一定期間、マザーファンドを通じて投資する各資産への実質的なエクスポージャーを引き下げ、短期有価証券などへ投資する運用を行う。

 

特色⑦

実質組み入れ外貨建て資産については、原則として、為替ヘッジを行わない。ただし、2050年または2060年6月の決算日の翌日以降、下値保全に配慮した運用を行う場合においては、為替ヘッジを行う場合がある。

 

特色⑧

マザーファンドを通じて投資するファミリーファンド方式で運用する。

 

取り扱い証券会社

SBI証券取り扱い:✕
楽天証券取り扱い:✕
松井証券取り扱い:✕
SMBC日興証券取り扱い:✕
マネックス証券取り扱い:✕

*ゆうちょ銀行だけ取り扱いあり

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運用実績(2022年7月29日時点)

未来時計DC・つみたてNISA20502060
設定からの期間5年(2017年8月31日~)3年(2019年9月30日~)
基準価額の増減10,000円⇒13,563円:△3,563円10,000円⇒12,975円:△2,975円
トータルリターン△35.84%(2022年10月31日)△29.76%(2022年10月31日)
純資産総額1.5億円1.0億円
分配金実績毎決算時に5円ずつ発生(累計20円)毎決算時に5円ずつ発生(累計5円)
騰落率(基準価額:ベンチマーク騰落率)2020年△0.8%・△0.5%
2021年△26.1%・△25.9%
2022年▲0.6%・▲0.8%
2020年▲1.1%・▲1.2%
2021年△27.8%・△27.5%
2019年▲0.6%・▲0.8%
収益率

未来時計DC・つみたてNISA2050

野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2050(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2050):交付目論見書より
野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2050(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2050):交付目論見書より

未来時計DC・つみたてNISA2060

野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2060(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2060):交付目論見書より
野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2060(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2060):交付目論見書より

 


 

当サイトの評価

未来時計DC・つみたてNISA2050

項目数値評価
純資産総額1.5億円(2022.7.29)☆(Worst)
資産の流入出2021年:△51百万円
2020年:△22百万円
2019年:△8百万円
☆☆☆(Bad)
トータルリターン直近3年:△7.25%
全期間:△35.84%
期間割:△6.94%
☆☆☆(Bad)
騰落率直近3年:
信託報酬0.4620%(税込)☆☆☆☆(Normal)
ベンチマークとの乖離2022年:プラス0.2ポイント☆☆☆☆(Normal)
シャープレシオ直近3年:0.61☆☆☆(Bad)
標準偏差直近3年:11.72☆☆☆☆(Middle)

未来時計DC・つみたてNISA2040

項目数値評価
純資産総額1.0億円(2022.7.29)☆(Worst)
資産の流入出2021年:△33百万円
2020年:△15百万円
2019年:
☆☆☆(Bad)
トータルリターン直近3年:△7.74%
全期間:△29.76%
期間割:△9.65%
☆☆☆(Bad)
騰落率直近3年:
信託報酬0.4620%(税込)☆☆☆☆(Normal)
ベンチマークとの乖離2022年:プラス0.2ポイント☆☆☆☆(Normal)
シャープレシオ直近3年:0.61☆☆☆(Bad)
標準偏差直近3年:12.36☆☆☆☆(Normal)

 

評価コメント

  • 基準価額:世界の株式市場が下落したことなどがプラスに寄与しました。結果、未来時計DC・つみたてNISA2050は前期13,233円から当期13,148円(前年比-85円)に下落し、未来時計DC・つみたてNISA2060は前期12,636円から当期12,556円(前年比-80円)に下落しました。
  • 純資産総額:2ファンドとも10億円に満たない極小規模のファンドです。
  • 資産の流入出: 2ファンドとも2~3年連続で資産が流入していますが、流入額は微々たるものです。
  • トータルリターン:未来時計DC・つみたてNISA2050は平均年率6.94%、未来時計DC・つみたてNISA2060は平均年率9.65%。未来時計DC・つみたてNISA2060は10%以上の大きなリターンが期待できますが、設定からの期間が浅いため、数次を過信しすぎてはいけません。
  • ベンチマークとの乖離:未来時計DC・つみたてNISA2050の当期の基準価額の騰落率は、ベンチマークである合成ベンチマークを0.2%上回りました。未来時計DC・つみたてNISA2060の当期の基準価額の騰落率は、ベンチマークである合成ベンチマークを0.2%上回りました。
  • シャープレシオ:未来時計DC・つみたてNISA2050のリスクに対するリターンは平均的です。
  • 標準偏差:未来時計DC・つみたてNISA2050のブレ幅は平均的です。

 

総評

野村-野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2050(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2050)(以下、未来時計DC・つみたてNISA2050)および野村-野村・資産設計ファンド(DC・つみたてNISA)2060(愛称:未来時計DC・つみたてNISA2060)(以下、未来時計DC・つみたてNISA2060)は、8つの資産(国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内REIT、外国REIT)に投資する投資信託で、ベンチマークに8つの資産を代表する指数を合わせた(8指数)合成ベンチマークを採用しています。

8つの資産の投資比率は、設定時は安定型資産(債券)よりもリスク型資産(株式および不動産投資信託(REIT))の方が大きくなっていますが、ターゲット・イヤー(未来時計DC・つみたてNISA2050では2050年、未来時計DC・つみたてNISA2060では2060年)に近づくにつれて安定型資産(債券)の投資比率が高まり、ターゲット・イヤー後は安定型資産(債券)の投資比率が70%(国内債券60%、先進国および新興国債券10%)で固定されます。一方、設定時においては安定型資産(債券)の投資比率は低く(未来時計DC・つみたてNISA2050で約22%、未来時計DC・つみたてNISA2060で約20%)、2ファンドとも当初は積極型の運用となっています。また、2ファンドともターゲット・イヤーまで25年以上の期間があります。

ターゲット・イヤー後は、約25年を経て信託期間が終了になります。つまり、未来時計DC・つみたてNISA2050では2075年、未来時計DC・つみたてNISA2060では2085年(いずれも当該年の6月22日まで)で信託期間が終了となり自動的に換金されることになります。ただし、前述したとおり、ターゲット・イヤー後は安定運用となるため、そこまで大きな成長は期待できず、資産の分散という意味合いの方が強くなります。

運用成績は総じてパッとしません。特に、純資産総額と資産の流入状況が芳しくなく、ファンドの潜在的な脆弱性を映しています。トータルリターンや信託報酬については、評価こそ低くなりますが、バランス型の投資信託としてみれば、決して悪い数字ではありません。未来時計DC・つみたてNISA2060については、(設定からの期間は浅いものの)むしろ良好とすら言えます。安定運用と分散性の高さから、シャープレシオも平均的な数字で、標準偏差は小さいです。

結果的に、バランス型の投資信託としてみれば、各指標が示す数字以上に魅力的な商品となっています。ただし、当ファンドはメガバンクや代表的なインターネット商品では取り扱っておらず、ゆうちょ銀行だけで取り扱っています。そのため、バランス型の投資信託の中から吟味して選抜していくというよりは、ゆうちょ銀行で投資用の口座を開設している人または、ピンポイントで当ファンドに興味がある人以外は、あまり意識されることはないファンドになるでしょう。

 

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