老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届

 

 

老齢厚生年金または退職共済年金の加入年金額の加算を開始するときに作成する書類が、「老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届(以下、加給年金額加算開始事由該当届)」です。

老齢厚生年金の額は、受給権者がその権利を取得した当時、その者によって生計を維持していた65歳以上の配偶者または一定の年齢要件を満たす子があるときは、加給年金額を加算した額とするとされています。

年金の受給開始時に、加給年金額の対象となる「生計を維持していた65歳以上の配偶者または一定の年齢要件をみたす子があるときは、「年金請求書」によって加給年金額を申し立てます。一方、年金の受給開始後に加給年金額の対象となる配偶者や子を有した場合や、配偶者や子が加給年金額の対象となる要件を満たした場合は、加給年金額加算開始事由該当届を提出することで、加給年金額を請求します。

 

加給年金額加算開始事由該当届の作成手順

 

それでは、加給年金額加算開始事由該当届一緒に作成していきましょう。

今回は、老齢厚生年金の受給権者である「大福餅人(だいふくもちひと)」さんをモデルに進めていきます。

 

 

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受給権者の情報

①個人番号(または基礎年金番号)は、そのまま記入します。

個人番号(マイナンバー)
個人の識別番号として、日本において行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づき、各市区町村から住民に指定される12桁の番号です。
基礎年金番号
1997年(平成9年)1月から導入された、公的年金の加入者全員に与えられるすべての公的年金に共通の管理番号です。4桁-6桁の合計10桁の数字で構成されており、番号は原則的に生涯変わりません。基礎年金番号は年金手帳などで確認することができます。

②年金コードは、そのまま記入します。

年金コード
老齢年金・遺族年金・障害年金など年金の種類を数字化して表したものです。年金証書には、基礎年金番号の欄の次に年金コードの欄があり、年金の種類を4桁の数字で表しています。年季コードはこちらで確認できます。

③生年月日は、そのまま記入します。

 

加給年金額の対象者の欄A

加給年金額の対象となる者が、配偶者および子のいずれもいる場合は、最初に配偶者の情報を記入し、次に子の情報を記入します。加給年金額の対象となる者が、配偶者または子のいずれか1人だけの場合は、配偶者または子の情報だけを記入します。加給年金額の対象となる子が複数いる場合は、その全員の情報を記入します。

①氏名②生年月日③個人番号は、いずれもそのまま記入します。

④受給権者との続柄は、「1:配偶者、2:子」のいずれかの番号に〇を付けます。

⑤障害の状態には、「ある、ない」のいずれかに〇を付けます。

 

加給年金額の対象者の欄B

加給年金額の対象となる者に配偶者がいる場合に記入します。

①現在、公的年金制度等から老齢・退職または障害を支給事由とする年金をうけていますか。は、「ア:老齢・退職の年金を受けている、イ:障害の年金を受けている、ウ:いずれも受けていない」のいずれかの記号に〇を付けます。「ア:老齢・退職の年金を受けている」または「イ:障害の年金を受けている」に〇が付いた場合は、②③も記入します。

加給年金額の支給停止
加給年金額の対象となる配偶者が、公的年金制度等から老齢・退職または障害を支給事由とする年金を受けている場合は、加給年金額が支給停止になることがあります。また、加給年金額の対象となる子に係る障害を支給事由とする年金の加算を受けている場合は、加給年金額が支給停止になることがあります。

②受けているときは、その公的年金制度の名称および個人番号(または年金証書の基礎年金番号)・年金コード、恩給証書等の記号番号③その支給を受けることとなった年月日は、いずれもそのまま記入します。

 

受給権者の証明

①右上の日にちを記入するところには、加給年金額加算開始事由該当届を提出する日を記入します。

②受給権者の情報は、郵便番号、住所、氏名、電話番号を記入します。氏名には受給権者の印鑑も押します。

 

生計維持申立

加給年金額の対象となる配偶者および子が、生計維持要件を満たしていることを申し立てる場合に、その申し立てをする日と、受給権者の氏名を記入します。

 


 

以上で、加給年金額加算開始事由該当届の作成が終わりました。

加給年金額は制度自体がやや複雑ですから、正確に記入事項の意味合いを理解しながら本届出を作成することは難しいかもしれません。しかし、年金の額を増やすことができる制度になっていますので、当記事などを参考にしながらあきらめずに作成してください。

また、加給年金額は配偶者や子の年齢要件などが設定されているため、それを証明するための「受給権者の戸籍抄本または戸籍謄本」、「世帯全員の住民票の写し」、「加給年金額の対象者の所得証明書」などの添付書類が必要になります。

 

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