東京海上-東京海上・円資産インデックス・バランスファンド(愛称:つみたて円奏会)

 

 

東京海上-東京海上・円資産インデックス・バランスファンド(愛称:つみたて円奏会)(以下、つみたて円奏会)は、東京海上アセットマネジメント株式会社(委託会社)のファミリーファンド方式のインデックスファンドです。

つみたて円奏会は、3つの資産(国内債券、国内株式、国内REIT)に投資する投資信託です。また、3つの資産の投資比率は、国内債券に大きく偏っています(約70%)。そのため、安定的な運用を基本とした商品となっています。

3つの資産への投資は、3つのマザーファンド(TMA・日本債券インデックス・マザーファンド、TMA・日本株TOPIX・マザーファンド、東京海上・東証REIT・マザーファンド)を通じて行われます。3つのマザーファンドはいずれもインデックスファンドであるため、つみたて円奏会もインデックス型の運用になります。

 

東京海上・円資産インデックス・バランスファンド(愛称:つみたて円奏会)の交付目論見書(2022年10月26日)はこちら

東京海上・円資産インデックス・バランスファンド(愛称:つみたて円奏会)の交付運用報告書(第5期:2022年1月25日)はこちら

 


 

基本情報

単位型・追加型追加型
投資対象地域国内・日本
投資対象資産資産複合
補足分類
投資形態ファミリーファンド
設定日2017年10月11日
決済日毎年1月25日(休業日の場合は翌営業日)
収益配分年1回
為替ヘッジ
信託期間無制限
NISA一般・つみたて

 

手数料

購入時手数料なし(ノーロード)
信託財産留保額なし
運用管理費用(信託報酬)日々の純資産総額に年率0.4180%(税抜:年率0.3800%)以内をかけた額

 

ファンドの目的

信託財産の着実な成長と安定した収益の確保を目指して運用を行う。

 

特色①

主として、国内の債券、株式、不動産投資信託証券(REIT)を主要投資対象とするマザーファンドへの投資を通じて、国内の複数の資産(債券・株式・REIT)に分散投資する。

 

特色②

各指数に連動する投資効果を目指して運用を行う各マザーファンドに投資し、その投資比率は以下の資産配分比率を基本とする。

NOMURA-BPI総合
野村証券が算出する日本の公社債の流通市場の動向を表す指数です。インカムゲインを考慮した時価総額加重平均で算出します。
東証株価指数(TOPIX)
東京証券取引所市場第一部に上場しているすべての日本企業(国内の普通株式の全銘柄)を対象とした株式指数です。昭和43年(1968年)1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化したものです。
東証REIT指数
東京証券取引所が算出する東京証券取引所に上場している不動産投資信託(REIT)の全銘柄を対象にした指数です。時価総額に応じた組み入れ比率になるように算出しています。

基本投資配分

 

取り扱い証券会社

SBI証券取り扱い:〇
楽天証券取り扱い:〇
松井証券取り扱い:〇
SMBC日興証券取り扱い:〇
マネックス証券取り扱い:✕

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運用実績(2022年7月29日時点)

設定からの期間5年(2017年10月11日~)
基準価額の増減10,000円⇒10,258円:△258円
トータルリターン△1.40%(2022年10月31日)
純資産総額185.0億円
分配金実績発生していない(累計0円)
騰落率(基準価額:ベンチマーク騰落率)2020年△5.7%
2021年▲6.0%
2022年△0.9%
収益率2018年▲0.5%
2019年△6.7%
2020年▲6.1%
2021年△3.4%
2022年▲2.2%
東京海上・円資産インデックス・バランスファンド(愛称:つみたて円奏会):交付目論見書より
東京海上・円資産インデックス・バランスファンド(愛称:つみたて円奏会):交付目論見書より

 


 

当サイトの評価

項目数値評価
純資産総額185.0億円(2022.7.29)☆☆☆☆☆(Good)
資産の流入出2021年:△55百万円
2020年:△18百万円
2019年:△31百万円
☆☆☆(Bad)
トータルリターン直近3年:▲2.25%
全期間:△1.40%
期間割:△0.28%
☆☆(Danger)
騰落率直近3年:▲5.72%
信託報酬0.4180%(税込)☆☆☆☆(Normal)
ベンチマークとの乖離
シャープレシオ直近3年:▲0.56☆(Worst)
標準偏差直近3年:4.00☆☆☆☆☆☆(Small)

 

評価コメント

  • 基準価額:国内の株式市場が下落したことなどがマイナスに寄与しました。結果、前期10,829円から当期10,180円(前年比-649円)に下落しました。
  • 純資産総額:100億円超の安定した規模のファンドです。
  • 資産の流出入:3年連続で資産が流入していますが、流入額は微々たるものです。
  • トータルリターン:平均年率1.0%未満。リターンはほとんどありません。
  • 信託報酬:税込み0.4180%。インデックスファンドの中では平均的な数字です。
  • ベンチマークとの乖離:交付運用報告書にベンチマーク騰落率の記載がないため、評価の対象としていません。
  • シャープレシオ:リスクに対するリターンはほとんどありません。
  • 標準偏差:ブレ幅はかなり小さいです。

 

総評

東京海上-東京海上・円資産インデックス・バランスファンド(愛称:つみたて円奏会)(以下、つみたて円奏会)は、3つの資産(国内債券、国内株式、国内REIT)に投資する投資信託です。また、3つの資産の投資比率は、国内債券に大きく偏っています(約70%)。そのため、安定的な運用を基本とした商品となっています。

当ファンドの投資対象である国内の債券は、期首に0.04%程度であった10年国債利回りが、日銀の緩和的な金融政策継続に対する不透明感などを背景に2021年2月にかけて上昇しましたが、その後は低下基調で推移しました。期中以降は、インフレ懸念などを背景に主要国で金融政策の正常化に向けた動きが意識され、10年国債利回りは0.14%程度の水準で終えました。当ファンドの投資対象である国内の株式は、期首に米国の大規模な財政支援策や各国の緩和的な金融政策、新型コロナウイルスワクチン接種の進展などから上昇しました。しかし、期中にかけて新型コロナウイルスの感染が再拡大し、期末には変異株(オミクロン株)の感染拡大への警戒感や、米国における金融引き締め観測などから下落基調となりました。当ファンドの投資対象である国内の不動産投資信託(REIT)は、期首にグローバル株価指数のリバランスに伴う資金流入や、新型コロナウイルスのワクチン普及への期待感の高まりなどを受けて、2021年8月まで上昇基調で推移しました。2021年9月以降、長期金利上昇への懸念が再び高まったことや、変異株(オミクロン株)への警戒感から下落基調で推移しました。全体として、国内債券と国内株式のわずかな上昇を国内REITが相殺し、わずかに下落しました。

運用成績は、トータルリターンの伸び悩みが著しく、設定から約4年半の全期間で3%程度、平均年率にすると1%未満のリターンと、リターンがあるといえるレベルではありません。当ファンドの純資産総額の約70%を占める国内の債券。その市場の動きは、長期的な低金利の影響で非常に小さく、マイナスになることはないものの、大きくプラスに転じることもない状況です。そのため、国内株式と国内REITはそれぞれ純資産総額の15%程度の比率であるものの、下落すると簡単に国内債券のプラス分を打ち消します。国内REITはここ数年下落基調が続いており、復調の兆しが見えないため、このままいくと低調なトータルリターンが続きそうです。他の指標である資産の流入状況や信託報酬も特に褒めるべきところはありませんが、安定型資産(債券)優位の運用が利いているため、標準偏差は非常に小さくなっています。

東京海上アセットマネジメント株式会社が発行する投資信託に限定したとしても、当ファンド以外にも国内の資産を投資対象とし、かつつみたてNISA対応の商品はいくつかあります。それらの競合と当ファンドを比較したときに、当ファンドを強く推せる魅力があるとは言えない状態です。ただし、現行のつみたてNISA対応の投資信託において、100%債券だけで運用している商品はなく、安定型資産(債券)優位の商品でも純資産総額の70%程度を占めているにすぎません。そのため、国内の債券に積極的に投資していきたいという人にとっては、候補の1つになり得るかもしれません。

 

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