One-たわらノーロード・バランス(堅実型) / One-たわらノーロード・バランス(標準型) / One-たわらノーロード・バランス(積極型)

 

 

たわらノーロードシリーズは、アセットマネジメントOne株式会社(委託会社)のファミリーファンド方式の投資信託のシリーズ商品です。

One-たわらノーロード・バランス(堅実型)(以下、堅実型)、One-たわらノーロード・バランス(標準型)(以下、標準型)、One-たわらノーロード・バランス(積極型)(以下、積極型)は、8つの資産(国内株式、国内債券、先進国株式、先進国債券、新興国株式、新興国債券、国内REIT、先進国REIT)に投資をするバランス型の投資信託です。8つの資産の配分比率によって、3つのタイプ(堅実型・標準型・積極型)から選択できるようになっています。

8つの資産への投資は、9つのマザーファンド(国内株式パッシブファンド・マザーファンド、国内債券パッシブファンド・マザーファンド、外国株式パッシブファンド・マザーファンド、外国債券パッシブファンド・マザーファンド、為替フルヘッジ型・外国債券パッシブファンド・マザーファンド、エマージング株式パッシブファンド・マザーファンド、エマージング債券パッシブファンド・マザーファンド、J-REITインデックスファンド・マザーファンド、外国REITパッシブファンド・マザーファンド)を通じて行います。

 

たわらノーロード・バランス(堅実型・標準型・積極型)の交付目論見書(2023年1月13日)はこちら

たわらノーロード・バランス(堅実型・標準型・積極型)の交付運用報告書(第5期:2022年10月12日)はこちら

 


 

基本情報

単位型・追加型追加型
投資対象地域内外・グローバル(日本を含む)
投資対象資産資産複合
補足分類アクティブ型
投資形態ファミリーファンド
設定日2017年11月8日
決済日毎年10月12日(休業日の場合は翌営業日)
収益配分年1回
為替ヘッジあり(一部)
信託期間無制限
NISA一般・つみたて

 

手数料

購入時手数料なし(ノーロード)
信託財産留保額なし
運用管理費用(信託報酬)日々の純資産総額に年率0.2420%(税抜:年率0.2200%)以内をかけた額
3ファンド共通

 

ファンドの目的

信託財産の成長を図ることを目的として運用を行う。

 

特色①

主として、マザーファンドへの投資を通じて、実質的に国内外の株式、公社債、不動産投資信託証券(REIT)に投資する。

東証株価指数(TOPIX)
東京証券取引所市場第一部に上場しているすべての日本企業(国内の普通株式の全銘柄)を対象とした株式指数です。昭和43年(1968年)1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化したものです。
NOMURA-BPI総合
野村証券が算出する日本の公社債の流通市場の動向を表す指数です。インカムゲインを考慮した時価総額加重平均で算出します。
MSCI コクサイ・インデックス
Morgan Stanley Capital International(MSCI)社が算出する外国株式の株価指数です。日本を除く先進国22か国の大型株と中型株で構成されています。浮動株(市場で流通・売買されている動きのある株式)ベースの時価総額加重平均で算出しています。
FTSE 世界国債インデックス
City Group Index社が算出する先進国の国債の流通市場の動向を表す指数です。もともとはCity 世界国債インデックスと呼ばれていました。
MSCI エマージング・マーケット・インデックス
Morgan Stanley Capital International(MSCI)社が算出する新興国株式の株価指数です。新興国の大型株と中型株で構成され、時価総額加重平均で算出しています。
JPモルガン・エマージング・マーケット・ポンドインデックス・プラス
JPモルガンが算出する新興国の公債のパフォーマンスを表す指数です。
東証REIT指数
東京証券取引所が算出する東京証券取引所に上場している不動産投資信託(REIT)の全銘柄を対象にした指数です。時価総額に応じた組み入れ比率になるように算出しています。
S&P 先進国リート・インデックス
S&P ダウジョーンズ・インデックス社が算出する先進国の不動産投資信託(REIT)の動向を表す指数です。REIT市場がある先進国のうち、時価総額や流動性などの基準を満たす銘柄を基準とした時価総額加重平均で算出しています。

 

特色②

資産配分が異なる3つのファンドから選択できる。

各ファンドの基本配分比率

たわらノーロード・バランス(堅実型・標準型・積極型):交付目論見書より

 

特色③

実質組み入れ外貨建資産の一部について、対円での為替ヘッジを行う。

 

特色④

マザーファンドの組み入れ比率は、原則として、高位を維持する。

 

取り扱い証券会社

SBI証券取り扱い:〇
楽天証券取り扱い:〇
松井証券取り扱い:〇
SMBC日興証券取り扱い:〇
マネックス証券取り扱い:〇

 

運用実績(2022年10月31日時点)

設定からの期間5年(2017年11月8日~)
基準価額の増減堅実型 10,000円⇒10,273円:273円
標準型 10,000円⇒11,914円:1,914円
積極型 10,000円⇒13,423円:3,423円
トータルリターン(設定来)堅実型 2.35%(2023年1月31日)
標準型 18.45%(2023年1月31日)
積極型 33.43%(2023年1月31日)
純資産総額堅実型 39.9億円
標準型 151.4億円
積極型 129.0億円
分配金実績発生していない(累計0円)
騰落率(基準価額騰落率)
堅実型・標準型・積極型
2020年:2.7%・3.1%・1.9%
2021年:3.8%・12.4%・22.1%
2022年:(9.9%)(9.0%)(7.3%)
収益率
堅実型・標準型・積極型
2018年:(2.3%)(3.7%)(6.3%)
2019年:8.2%・14.9%・21.2%
2020年:3.7%・4.5%・3.4%
2021年:3.5%・12.0%・21.6%
2022年:(9.7%)(8.8%)(7.2%)

堅実型

たわらノーロード・バランス(堅実型・標準型・積極型):交付目論見書より
たわらノーロード・バランス(堅実型・標準型・積極型):交付目論見書より

標準型

たわらノーロード・バランス(堅実型・標準型・積極型):交付目論見書より
たわらノーロード・バランス(堅実型・標準型・積極型):交付目論見書より

積極型

たわらノーロード・バランス(堅実型・標準型・積極型):交付目論見書より
たわらノーロード・バランス(堅実型・標準型・積極型):交付目論見書より

 


 

当サイトの評価

堅実型

項目数値評価
純資産総額39.9億円(2022.10.31)☆☆(Very Bad)
資産の流出入2020年:871百万円
2021年:1,489百万円
2022年:1,045百万円
☆☆☆(Bad)
トータルリターン3年:(1.44%)
5年:0.49%
設定来:0.45%
☆(Worst)
騰落率1年:(9.9%)
3年:(3.4%)
☆☆(Very Bad)
信託報酬0.2420%(税込)☆☆☆☆☆(Good)
ベンチマークとの乖離
シャープレシオ3年:(0.26)
5年:0.13
設定来:0.14
☆(Worst)
標準偏差3年:5.13
5年:4.37
設定来:4.30
☆☆☆☆☆☆(Small)

標準型

項目数値評価
純資産総額151.4億円(2022.10.31)☆☆☆☆(Normal)
資産の流出入2020年:2,862百万円
2021年:5,334百万円
2022年:4,394百万円
☆☆☆☆☆(Good)
トータルリターン3年:1.66%
5年:3.18%
設定来:3.33%
☆☆(Very Bad)
騰落率1年:(9.0%)
3年:6.5%
☆☆☆(Bad)
信託報酬0.2420%(税込)☆☆☆☆☆(Good)
ベンチマークとの乖離
シャープレシオ3年:0.22
5年:0.43
設定来:0.45
☆☆(Very Bad)
標準偏差3年:9.36
5年:8.05
設定来:9.92
☆☆☆☆☆(Slightly Small)

積極型

項目数値評価
純資産総額129.0億円(2022.10.31)☆☆☆☆(Normal)
資産の流出入2020年:2,161百万円
2021年:4,482百万円
2022年:3,843百万円
☆☆☆☆☆(Good)
トータルリターン3年:4.79%
5年:5.51%
設定来:5.74%
☆☆(Very Bad)
騰落率1年:(7.3%)
3年:16.7%
☆☆☆(Bad)
信託報酬0.2420%(税込)☆☆☆☆(Normal)
ベンチマークとの乖離
シャープレシオ3年:0.40
5年:0.49
設定来:0.52
☆☆☆(Bad)
標準偏差3年:14.33
5年:12.50
設定来:12.30
☆☆☆☆(Middle)

 

評価コメント

  • 基準価額:世界の株式市場および不動産投資信託証券(REIT)市場が下落したことなどがマイナスに寄与しました。結果、堅実型は前期11,205円から当期10,094円(前年比-1,111円)に下落し、標準型は前期12,641円から当期11,499円(前年比-1,142円)に下落し、積極型は前期13,735円から当期12,728円(前年比-1,007円)に下落しました。
  • 純資産総額:堅実型は40億円程度の小規模ファンドです。標準型と積極型は100億円超の中堅ファンドです。
  • 資産の流出入:3ファンドとも3年連続で資産が流入しています。流入額は純資産総額の順に大きくなっています。
  • トータルリターン:堅実型は(直近3年間の)年率がマイナスになっています。標準型と積極型は(直近3年間の)年率が5%前後となっています。バランス型の投資信託の中でもあまり良い数ではありません。
  • 信託報酬:3ファンドとも税込み0.2420%。バランス型の投資信託としてはかなり優秀な数字です。
  • ベンチマークとの乖離:運用報告書にベンチマーク騰落率の記載がないため、評価の対象としていません。
  • シャープレシオ:リスクに対するリターンは、堅実型はマイナスで、標準型と積極型はやや小さな数字となっています。
  • 標準偏差:3ファンドとも、基準価額のブレ幅は小さいです。

 

総評

One-たわらノーロード・バランス(堅実型)(以下、堅実型)、One-たわらノーロード・バランス(標準型)(以下、標準型)、One-たわらノーロード・バランス(積極型)(以下、積極型)は、8つの資産(国内株式、国内債券、先進国株式、先進国債券、新興国株式、新興国債券、国内REIT、先進国REIT)に投資をするバランス型の投資信託です。8つの資産の配分比率によって、3つのタイプ(堅実型・標準型・積極型)から選択できるようになっています。

3つのタイプは、それぞれ名に応じた方針で運用されます。堅実型は債権を多く組み入れ、ローリスク・ローリターンで運用されます。一方、積極型は株式を多く組み入れ、ハイリスク・ハイリターンで運用されます。ただし、債券や不動産投資信託(REIT)も組み入れているため、株式のみを投資対象としている投資信託よりも、リスクは抑えられています。そして、堅実型と積極型の中間に位置するのが標準型です。堅実型・標準型・積極型の親的な商品であるOne-たわらノーロード・バランス(8資産均等型)(以下、たわらノーロード・バランス(8資産均等型))は、運用成績や資産の配分比率を見ると、標準型にかなり近いかたちになっていることがわかります。むしろ、標準型よりも信託報酬は低く設定されていますから、いずれは標準型の評価を抜くでしょう。

国内の株式市場は、期初から2022年3月までは下落しました。その後も一進一退の展開となりました。国内の債券市場は、期初から2021年12月まではもみ合いとなりました。2022年に入ると利回りは上昇し、期末にかけては利回りは一段と上昇しました。先進国の株式市場は、期初に上昇した後、不安定な展開となりました。2022年に入ると下落しまし、3月にかけてはさらに下落しました。その後は反発しましたが、最終的に調整しました。先進国の債券市場は、米国債は利回りは上昇しました。ドイツ債についても利回りは上昇しました。新興国の株式市場は、期初は堅調に推移しました。その後は調整しましたが、2022年2月はロシア株を中心に下落しました。2022年3月は反発しましたが、その後は不安定な展開となる中で期末を迎えました。新興国の債券市場は、2022年2月は急落しました。その後も下落基調で推移しました。対米国債スプレッド(利回り格差)は2022年3月にかけて急拡大し、その後縮小したものの、当期を通じては拡大しました。国内のREIT市場は、期初は上値の重い展開となりましたが、2022年1月は大幅に下落しました。その後も不安定な相場展開が続きました。先進国のREIT市場は、米国のREIT市場は下落し、欧州のREIT市場も下落し、オーストラリアのREIT市場も下落しました。

運用成績は、(バランス型の投資信託の宿命でもありますが)3ファンドともリターンはやや控えめになっています。一方、分散投資と低コストにより、潜在的なリスクを下げているおかげで、3ファンドともシャープレシオや標準偏差は平均的な数字となっています。ファンドの規模は、標準型が最も大きく、次いで積極型、堅実型の順に並びます。3ファンドとも資産は流入傾向にあるため、今後も成長が期待できます。

8つの資産に投資しているため、基本的には当ファンド単体で分散投資は行えています。また、3つのバリエーションから運用方針を決定できる強みもあります。3ファンドともリターンは大きくありませんが、収益性よりも分散性を目的とした商品であるため、そこはある程度目をつぶることができるでしょう。最大の懸念は、ファンドとしての安定性や将来性があまり感じられないという点でしょう。たわらノーロードシリーズの中にも複数のバランス型の投資信託が存在しているうえに、8つの資産に投資する投資信託は巷に溢れかえっています。当ファンドでポートフォリオを構築するのであれば、自分なりの理由を見つけなければなりません。

 

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