三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

 

 

eMAXISシリーズは、三菱UFJ国際投信株式会社(委託会社)のノーロードのインデックスファンドのシリーズ商品です。

eMAXISシリーズには、スタンダードのeMAXISと、商品(コモディティ)に連動するeMAXIS+、eMAXIS Slimの3種類があります。eMAXIS Slimは、コストパフォーマンスにこだわった投資信託で、eMAXISやeMAXIS+に比べて信託報酬などが小さくなっています。

三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)(以下、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型))は、8つの資産(国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内REIT、先進国REIT)に投資する投資信託で、ベンチマークに8つの資産それぞれを代表する指数を組み合わせた(8指数)合成ベンチマークを採用しています。また、8つの資産の投資比率は均等です。

8つの資産への投資は、8つのマザーファンド(TOPI・マザーファンド、外国株式インデックス・マザーファンド、新興国株式インデックス・マザーファンド、日本債券インデックス・マザーファンド、外国債券インデックス・マザーファンド、新興国債券インデックス・マザーファンド、東証REIT指数・マザーファンド、MUAM G-REIT・マザーファンド)を通じて行います。8つのマザーファンドはすべてインデックスファンドであるため、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)もインデックス型の運用になります。

 

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の交付目論見書(2022年7月23日)はこちら

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)の交付運用報告書(第5期:2022年4月25日)はこちら

 


 

基本情報

単位型・追加型追加型
投資対象地域内外・グローバル(日本を含む)
投資対象資産資産複合
補足分類インデックス型
投資形態ファミリーファンド
設定日2017年5月9日
決済日毎年4月25日(休業日の場合は翌営業日)
収益配分年1回
為替ヘッジなし
信託期間無制限
NISA一般・つみたて

 

手数料

購入時手数料なし(ノーロード)
信託財産留保額なし
運用管理費用(信託報酬)日々の純資産総額に年率0.1540%(税抜:年率0.1400%)以内をかけた額

 

ファンドの目的

日本を含む世界各国の株式、公社債、不動産投資信託(REIT)市場の値動きに連動する投資成果を目指す。

 

特色①

各投資対象資産の指数を均等比率で組み合わせた合成ベンチマークに連動する投資成果を目指して運用を行う。

東証株価指数(TOPIX)
東京証券取引所市場第一部に上場しているすべての日本企業(国内の普通株式の全銘柄)を対象とした株式指数です。昭和43年(1968年)1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額を指数化したものです。
MSCI コクサイ・インデックス
Morgan Stanley Capital International(MSCI)社が算出する外国株式の株価指数です。日本を除く先進国22か国の大型株と中型株で構成されています。浮動株(市場で流通・売買されている動きのある株式)ベースの時価総額加重平均で算出しています。
MSCI エマージング・マーケット・インデックス
米国の調査会社Morgan Stanley Capital International(MSCI)社が算出する新興国株式の株価指数です。新興国の大型株と中型株で構成され、時価総額加重平均で算出しています。
NOMURA-BPI総合
野村証券が算出する日本の公社債の流通市場の動向を表す指数です。インカムゲインを考慮した時価総額加重平均で算出します。
FTSE 世界国債インデックス
City Group Index社が算出する先進国の国債の流通市場の動向を表す指数です。もともとはCity 世界国債インデックスと呼ばれていました。
JPモルガン・ガバメント・ポンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ダイバーシファイド(JPモルガン・GBI-EMGD)
JPモルガンが算出する新興国債券の市場動向を表す指標です。新興国の現地通貨建てで発行されている債権の時価総額を加重平均して指数化しています。
東証REIT指数
東京証券取引所が算出する東京証券取引所に上場している不動産投資信託(REIT)の全銘柄を対象にした指数です。時価総額に応じた組み入れ比率になるように算出しています。
S&P 先進国REITインデックス
S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出する先進国の不動産投資信託(REIT)の動向を表す指数です。REIT市場がある先進国のうち、時価総額や流動性などの基準を満たす銘柄を基準とした時価総額加重平均で算出しています。

基本投資割合

 

特色②

主として、対象インデックスに採用されている日本を含む世界各国の株式、公社債、不動産投資信託(REIT)への投資を行う。

マザーファンド

 

特色③

原則として、為替ヘッジは行わない。

 

取り扱い証券会社

SBI証券取り扱い:〇
楽天証券取り扱い:〇
松井証券取り扱い:〇
SMBC日興証券取り扱い:〇
マネックス証券取り扱い:〇

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、GMOクリック証券でも取り扱っています。
GMOクリック証券は、業界最安値の取引コストを実現した大手インターネット証券です。

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運用実績(2022年4月28日時点)

設定からの期間5年(2017年5月9日~)
基準価額の増減10,000円⇒13,580円:△3,580円
トータルリターン(設定来)△31.53%(2022年9月30日)
純資産総額1,427.0億円
分配金実績発生していない(累計0円)
騰落率(基準価額:ベンチマーク騰落率)2020年▲9.6%・▲9.4%
2021年△29.1%・△29.6%
2022年△6.9%・△7.2%
収益率2017年△7.8%
2018年▲6.7%
2019年△16.3%
2020年△1.0%
2021年△16.0%
2022年▲0.9%
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型):交付目論見書より
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型):交付目論見書より

 


 

当サイトの評価

項目数値評価
純資産総額1,427.0億円(2021.10.29)☆☆☆☆☆☆☆(Excellent)
資産の流入出2021年:△44,594百万円
2020年:△26,999百万円
2019年:△19,177百万円
☆☆☆☆☆☆(Excellent)
トータルリターン直近3年:△5.75%
全期間:△31.53%
期間割:△5.91%
☆☆☆(Bad)
騰落率直近3年:△20.69%
信託報酬0.1540%(税込)☆☆☆☆☆☆(Great)
ベンチマークとの乖離2022年:マイナス0.3ポイント☆☆☆☆(Normal)
シャープレシオ直近3年:0.50☆☆☆(Bad)
標準偏差直近3年:11.54☆☆☆☆☆(Slightly Small)

 

評価コメント

  • 基準価額:世界の株式市場の上昇などが上昇したことがプラスに寄与しました。結果、前期12,841円から当期13,726円(前年比885円)に上昇しました。
  • 純資産総額:1,000億円超の超巨大ファンドです。
  • 資産の流入出:3年連続で流入しており、流入額も非常に大きいです。
  • トータルリターン:平均年率5.91%。リターンは決して大きくありませんが、バランス型の投資信託としては平均的な数字です。
  • 信託報酬:税込み0.1540%。インデックスファンドの中でも低コストの部類に入ります。
  • ベンチマークとの乖離:当期の基準価額の騰落率は、ベンチマークである(8指数)合成ベンチマークを0.3%下回りました。
  • シャープレシオ:リスクに対するリターンはやや小さいです。
  • 標準偏差:ブレ幅はやや小さいです。

 

総評

三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)(以下、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型))は、8つの資産(国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内REIT、先進国REIT)に投資する投資信託で、ベンチマークに8つの資産それぞれを代表する指数を組み合わせた(8指数)合成ベンチマークを採用しています。また、8つの資産の投資比率は均等です。

バランス型の投資信託には、何らかのコンセプトに基づいて資産を配分するものと、資産を均等に配分するものとがあります。当ファンドは後者で、8つの資産の投資配分は均等(8分の1(12.5%)ずつ)です。資産を均等に配分することのメリットとデメリットは単純で、メリットは単純な方法ゆえに低コストに抑えられること、デメリットは運用成績の良い資産があっても、投資配分を変更しないため、利益が出にくいことです。

国内の株式は、期初から2021年9月中旬にかけては、衆議院の早期解散報道で追加経済対策への期
待が高まったことや、新型コロナウイルスのワクチン接種普及による経済正常化への期待などにより上昇しました。2021年9月下旬から期末にかけて、米国の金融引き締め観測や、ウクライナ情勢緊迫化などにより下落しました。外国の株式は、世界的なインフレーションや金融引き締めへの警戒などを受けて下落する局面もありましたが、期を通して堅調な経済指標や、企業決算などが支援材料となって上昇しました。新興国の株式は、中国の不動産セクターの債務問題、世界的なインフレーションへの警戒感、ウクライナ情勢の緊迫化などを受けて下落しました。国内の債券は、期の前半から2021年末に
かけて、もみ合いで推移しました。期の終わりにかけて、ウクライナ情勢緊迫化による上昇局面があったものの、米国の利上げへの積極的な姿勢などを受けて反落し、期を通して見ても下落しました。外国の債券は、金融政策引き締めなどを背景とした金利上昇により、期首との比較では下落しました。国内のREITは、期前半に新型コロナウイルスのワクチン接種普及による経済正常化への期待などにより上昇しました。期後半に米国の金融引き締め観測や、ウクライナ情勢緊迫化などにより下落しました。外国のREITは、世界的なインフレーションや、金融引き締めへの警戒などを受けて下落する局面もありましたが、期を通して堅調な経済指標や、企業決算などが支援材料となって上昇しました。

特に、コロナショックの影響で、株式市場は賑わっていますが、債券や不動産投資信託(REIT)については、2020年は完全に冷え切っていました。その影響が当ファンドにも表れていて、同シリーズの三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(以下、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))や三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)(以下、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500))に比べて、成長性、リターンともに控えめです。

一方、債券が資産の8分の3を占めていることで、リスクは株式中心の投資信託よりも低いです。一方、投資対象が債券のみの投資信託と比べた場合、当然のことながらリスクは高いです。ただし、つみたてNISA対応の投資信託の中には、債券のみを投資対象とした投資信託はありませんから、当ファンド以上にリスクを抑えたつみたてNISA対応の投資信託は、そう多くないでしょう。

良く言えば美味しいところ取り、悪く言えば中途半端といった印象も受けます。個人的にはどっちつかずの投資信託で、8資産の組み入れ比率にもう少し遊びがあるといいかなと思っています。

ただし、複数のファンドでポートフォリオを構築しない場合は、 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) だけで分散投資が可能であるため、選択肢の1つになるのではないでしょうか。

 

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